軽いのか重いのかわからない金属


実験の前には、前準備を怠ってはいけません。


バリウムはアルカリ土類金属に属しています。

胃の検査で「バリウムを飲む」とよくいいますね。
あれは純粋なバリウムではなく、硫酸バリウムです。
白く濁っているのは「水に溶けていない」ということです。
他のバリウム化合物の水溶液(単体バリウムを水に入れると水酸化バリウムになります)は濁りません。
水に溶け、イオンになるからです。
バリウムイオンは危険です。下手したら死んでしまいます。
実験は注意してやりましょう。

すべての実験に通じることですが、むやみに試薬を食べてはいけません。
毒でとんでもないことになったり、感覚がおかしくなったりします。
本当に注意してください。

この下は、バリウム氏とのインタビューとなっています。

インタビューア(以下イ) : こんにちは。
バリウム氏(以下バ) : こんにちは。
イ : では、プロフィールをお願いします。
バ : 原子番号56番、元素記号Ba、融点727°C、密度3.51のバリウムと申します。
イ : よろしくお願いします。バリウムの特徴を教えていただけますか?
バ : はい。私は「重い」という意味の名前がついていますが、さほど重くはありません。
イ : 不思議ですね。
バ : 実はこの「重い」というのは、アルカリ土類金属の中で密度が高く重いのでこの名がついたんです。
イ : そうなんですか。要するに、アルカリ土類金属の中では重いけど、ほかの類の金属と比べるとあまり重くないということですか。
バ : はい。でも、それは単体の話で、化合物は大半が重いんです。
イ : それは不思議ですね。
バ : その化合物の中でも一番身近な化合物は、さっきも説明されていました硫酸バリウムです。
イ : 有名なあれですよね。
バ : そうです。みなさんはレントゲン用の造影剤を飲んだことはありますか?
イ : 私は検診のときに飲みました。まずかったです。
バ : 味はともかくとして、硫酸バリウムのX線を透過しない性質を利用して、消化管の様子を見ることができるのです。
イ : 他には何かありますか?
バ : 掘穿泥水としての利用がありますね。掘穿泥水とは、硫酸バリウムの「泥」(懸濁液)です。油井の掘削時に出る破砕した岩石屑を、それよりも比重が重いこの液体で浮き上がらせ、穴から取り除きます。。
イ : おお。すごいですね。他にも便利な化合物は?
バ : 残念なことに他は毒ばかりです。
イ : そうなんですか。では最後に一言お願いします。
バ : 人には得手不得手があるんです。自分の得手不得手を見極めてがんばっていきましょ~。
イ : ありがとうございました。

以上、バリウム氏とのインタビューでした。


他にもバリウムは、バリウムゲッターやYBCOの超伝導体などに使われています。


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